蒸気機関車の写真館 「煙にまかれて」 海外 蒸気機関車  アフリカ エリトリア  鉄道 

Eritrea      Eritrean Railway 
エリトリア    エリトリア鉄道  1-1 

鉄道のみの掲載です。エリトリアの一般的な旅行に興味のある方は(2-23=)を見てくだ
さい。2011年9月〜10月に初めての訪問です。ある中国SL撮影ツアーでごいっしょしたY本さ
んの写真を拝見して以来、あこがれの鉄道でした。Eritrea(エリトリア)は知名度が低く知ってい
る日本人はほとんどいません。ヨーロッパのバルト三国のひとつエストニアと勘違いされている
方もいます。この国は1993年にエチオピアから分離独立したアフリカの新しい国です。比較的
最近まで中学高校の地図帳に記載されていなかったので、知らない方が普通でしょう。エリトリ
ア鉄道はイタリアの植民地時代に敷設されましたが、独立戦争などの影響で不通になっていまし
た。しかし、2003年に紅海に面した港湾都市Massawa(標高3m)とEritreaの首都Asmara(標
高2342m)間の118kmが復旧しました。最高地点はAsmara付近で2400mになります。さら
にAsmaraからスーダンまでの鉄道も復旧させる計画があるようですが、未だ実現していません。
一方、日本のODAでMassawa−Asmara間の道路が整備された影響で定期列車(客、貨物共)が
無くなりました。現時点では、年間50日程度のチャーター列車のみの運行のようです。軌間950
mmのナローで、1930年代製造のイタリア製BBマレーのタンク機やFIAT社製DCなどが動いて
います。今回、ドイツの旅行会社主催のツアーに参加し、正味10日間の撮影を行いました。この
鉄道の魅力は、埠頭、砂漠地帯、涸川峡谷、山岳を背景に走るSL列車を堪能できることです。山
岳地帯では35パーミリの急勾配や半径70mの3段オメガループなどがあり、ジオラマのような
風景が展開します。アフリカのダージリン鉄道(1-1=)とも言われています。私は両方体験し
ましたが、こちらの方が魅力的です。Massawaの42℃の蒸し暑い気候からAsmaraの20℃以下
のさわやかな気候を同時に体験しました。Massawaの気候は耐え難く、これまで中では最悪の体
験でした。

日本から遠い国ですが、エジプト航空で、日本ーカイローアスマラとヨーロッパに行くのとあま変
わらない所要時間でいけます。そして空港から車で15分で駅に着きます。駅から30分でジオラマ
のような絶景が堪能できます。但し、日本にあるエリトリア大使館でのビザの取得や、現地に着い
てから旅行許可証などを取得しなければならない煩雑さがあります。なお、2011年時は、日本〜
エジプト直行のエジプト航空が運休でした。このため、私はミュンヘンに移動し、そこからSL撮影
ツアーに合流して、エジプト航空でミュンヘン〜カイロ〜アスマラのルートでアスマラに入りまし
た。なお、アスマラ空港発着便は10便/週と非常に少なく、メジャーな航空会社では、ルフトハン
ザのフランクフルト〜アスマラ便が3便/週、エジプト航空のカイロ〜アスマラ便が3便/週でした。

追記(2015.10)
最近、ターキッシュエアーとカタール航空がアスマラへの便を開設したそうです。これらの便を
使えば、日本から容易にエリトリアに入れるようです。その他、他の航空会社もアスマラに乗り
入れるようになり、だいぶ行きやすくなってきたようです。

再追記(2018.11)
カタール航空はサウジアラビアと関係悪化で、同上空が飛べなくなり運休です。ドバイ起点の
フライドバイ航空が運行しています。但し、ドバイのターミナルが異なるため、エミレーツ航
空以外でフライドバイに乗継ぐのは非常に不便です。極最近、エチオピアとの国交正常化でエ
チオピア航空がアジスアベバから入るようになりました。日本からもエチオピア航空は飛んで
いるので、この便が一番便利かもしれません。
  
10日間撮影し、その画像を11回に分けて掲載します。その1は1日目の画像です。  

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Asmara駅(118km地点、Massawaからの距離です。以降同様です。標高2342m)では私たちの
チャーター列車が発車をまっています。当初の予定では、この列車で、Massawaまで乗鉄をする
はずでした。が、外国人がAsmaraから出るためには、政府観光省が発行する旅行許可証が必要で
す。これまでは、事前に取得できたのですが、突然ルールが変わり、入国してからしか発行されな
いことになりました。入国当日で、まだ許可証を持っておらず、この列車に乗れませんでした。

  
  乗り予定だった列車の発車を見送りました。
 

  
Asmara市内なら許可証なしでも移動できますので、市境まで列車を追いかけます。ラクダは普通
の交通機関です。私たちは車で移動ですが。ラクダは長距離、ロバは短距離の貨物運搬に対応して
いるように思えました。

  
列車がやってきました。Masawa方面行きは下り勾配、逆向きなのであまり様になりません。
撮影場所は、Shegereni(約110km地点、標高約2200m)です。以下、11枚目まで同一
場所からの撮影です。その1枚目
  

  
  2枚目

  
  3枚目

  
  4枚目

  
  5枚目

  
6枚目、列車はAsmara(118km地点、標高2342m)から1つ目の駅Sheregeni(約110km地点、
標高約2200m)に到着。この日、私たちはここまでしか行けません。

  
  7枚目、サボテンの赤い実は食用です。

  
  8枚目、上方のアーチ橋は、通過してきた線路です(1枚目)。

  
  9枚目

  
  10枚目

  
11枚目、まだまだ線路は見えていますが、ここで撮影を終了しました。この付近の路線は3段
のΩカーブになっています。

  
  Asmara駅(118km地点、標高2342m)に戻り、機関庫付近での撮影です。
  

  


  


  


  


  


  


  
  しかし、間が持ちません。そこで急遽、編成をしたて、駅構内のみですが運転しました。

  


  


  


  


  
  数往復してくれました。

  
  Bタンク機も少し運転

  


  
  Fiat製のDC(Littorina(リットリナ))もいました。1930年頃の製造のようです。

  
1日目はこれで撮影終了です。その後、市内一般観光に向いました。エリトリアはイスラム教徒
とキリスト教徒が半々ずついるとのことです。町の治安はよく、夜中でも女性が一人歩きできま
す。一方、独立戦争時の地雷が未だ残っており、むやみに歩くのは危険なようです。一応、
Asamara、Massawaのような大きな町と、これを結ぶ沿線は安全が確保されたようです。鉄道
沿線も問題ないということで、撮影ポイントを求めて、山中を歩き回れました。1-2に続く。

エリトリア エリトリア鉄道
  画像:1-1=,1-2=,1-3=,1-4=,1-5=,1-6=,1-7=,1-8=,1-9=,
     1-10=,1-11=
     2-1=,2-2=,2-3=,2-4=,2-5=,2-6=,2-7=,2-8=2-,9=,
     2-10=,2-11=,2-12=,2-13=,2-14=,2-15=,2-16=,2-17=,
     2-18=,2-19=,2-20=,2-21=,2-22=,2-23=
  ビデオ:
   その1:1=, 2=, 3=, 4=, 5=, 6=, 7=, 8=, 9=, 10=,11=,
       12=,13=,14=,15=, 16=,17=, 18=,19=, 20=,
       21=,22=, 23=
   その2:1=,2=,3=,4=,5=,6=,7=,8=,9=,10=,11=,
       12=,13=,14=,15= 

この前は、イギリス レイクサイド・ヘブンスウェイト鉄道(1=)です。
この次は、ザンビア・ジンバブエ国境 ビクトリア橋線(1-1=)です。 

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