蒸気機関車の写真館 「煙にまかれて」 海外蒸気 アフリカ ザンビア ジンバブエ 鉄道 1
Zambia, Zimbabwe border
Victoria Falls−Livingstone Line 1
ザンビア、ジンバブエ国境
ビクトリアフォールズ〜リヴィングストン線
2012年6月に初めての訪問です。ドイツ旅行会社主催のツアーに参加して、ボツワナのSelebi
Phikwe鉱山鉄道、NRZ(National Railway of Zimbabwe、ジンバブエ国鉄)、Hwange Colliery
(ワンゲ炭鉱,以前はワンキー炭鉱の名称)鉄道に続いての訪問です。
撮影は、ザンビアとジンバブエの国境であるVictoria Falls Bridge(ビクトリア滝橋)を中心とした
短い区間です。この橋をはさんで、ジンバブエ側にVictoria Falls駅が、ザンビア側にLivingstone駅
があります。両駅間は13kmです。鉄道の施設は国境まで各々の国の鉄道当局が管理していると思い
ますが、鉄道の運行管理はザンビアの鉄道当局が管理しているようです。この区間には、定期の客
レはなく、ザンビアにある会社の運営によるSLによるチャーター列車と定期のDL牽引の国際貨物列
車が走っています。この時も、ザンビアのDLが国境を越えるのを見ていますが、逆のケースは未確
認です。この時は見ていませんが、オープンタイプのDCによる観光列車もあるようです。
今回は、Class 14Aガーラットによる観光列車をチャーターしての撮影の画像を掲載します。
ツアー11日目で、このツアーの撮影の最終日です。
1955年頃、日本はザンビアに40両ものガーラットの輸出しているそうです。輸出に先だって、北
陸本線倶利伽羅峠付近で試運転を行っているそうです。その結果、すばらしい性能を発揮したそう
です。でも、日本の場合、列車編成の長さが短く、勾配区間は補機で対応するので、機関車の馬力
アップにあまり熱心でなかったのかも。また、既にDL、EL化を進めようとしていた時期でもあっ
て、日本ではガーラットが採用されることはなかったのでしょうね。
Victoria Falls駅です。野生のイノシシがいます。かなり中途半端ですが、やっと、SLと野生動物
をからめた撮影ができました。
あわててカメラを構えなおしたときは、すでにSLはフレームアウトです。
Livingstone駅に向けて出発です。まだZimbabwe国内です。
国境越えの手続きは一度列車を降りて、国境事務所内で行います。
この次の撮影は、本命のVictoria Falls Bridgeでの撮影です。その前に、翌日乗ったヘリコプタ
ーからの画像(非鉄)を紹介します。
Zambezi川下流側から上流方向に向いて上空約500mの風景です。乾期に入って間もない時期ですの
で、まだ水量は豊富です。滝の高さは約100m、巾約1700m。水煙は滝の上100m程度まで上がっ
ているようです。4月の水量ピーク時には水煙が300mにも上がるそうです。滝壷は水煙で見えませ
ん。Victoria Falls Bridge(ビクトリア滝橋)は両国の国境にあり、道路と鉄道の併用橋で、長さは
約250m、高さ128mです。滝は1700mの幅がありますが、橋の所の川幅は150mと一気に狭まり
ます。画像では、橋の左側がZimbabwe、左側がZambiaです。
橋がよく見えるSL列車の撮影ポイントは2箇所あります。いずれもZambia側で右側の滝と橋の間に
ある緑の濃い部分にあります。そこは橋を撮るポイントですが、そこにたどり着くには、画像の右
側から滝を右に眺めながら緑の濃い部分を回り込みながら歩きます。途中、滝の水煙でびしょぬれ
になりますのでカメラの防水対策は必須です。豪雨の中を歩くのと同じ程度の水しぶきです。撮影
場所では、水煙の影響はなくなります。なお、滝と橋をからめての撮影は空撮以外では困難なよう
です。そのような画像は発表されています。ガイドは、「列車とヘリコプターを同期させるのはか
なり大変です。リスクが大きいので勧めない。でも希望するのなら可能な限り努力する。」と言わ
れた。そんなわけで、空撮には列車が写っていません。
今度は、滝の上空からZambezi川の下流方向を望みます。上方に少し見えている建物が、Victoria
Falls第一の高級ホテル「The Victoria Falls Hotel」です。ジンバブエにあります。そのホテルのテラ
スから橋が真横に見えます。しかし、滝は水煙しか見えません。川は、ビクトリア滝橋から上方に
向かい、ホテルの前で180度向きを変えて下方に向います。川幅は150m程度です。滝の上には虹
が見えています。SL列車の撮影ポイントは2か所あり、いずれも下方の「緑の丸い固まり」で橋に
面した側です。水煙を浴びながらそこに徒歩で向います。なお、この撮影ポイントはZambiaです。
上記のポイントで撮影です。時刻しだいでは、虹と絡めての撮影が可能です。この撮影は昼頃の時
刻です。もう少し早い時刻ですと、虹はもう少し高い位置にあります。撮影場所は結構狭く、同業
者が多いと、撮影ポジションの確保は結構大変です。定員5〜6名です。
虹は秒単位で濃さが変わります。
もう一つの撮影ポイントです。こちらではもう、虹が見られませんでした。もっと早い時刻なら、
こちらでも虹と絡めた撮影ができるようです。
滝での撮影を終え、Livingstone駅に到着です。
撮影中、線路を3時間以上塞いでいます。Victoria Falls方面行きの定期貨物列車がやっと出発
です。機関車はRSZ(Railways Systems of Zambia)となっています。この列車では、ザン
ビアの鉄道のDLがジンバブエに入るようです。逆のケースは未確認です。
これで、このツアーの撮影最終日である11日目の終了です。翌日の午前中に、ヘリコプターに
よる滝見物を行い、午後の便で、Victoria Falls空港からヨハネスブルグと香港経由で帰国です。
次回訪問の2-1に続く。
ジンバブエ・ザンビア国境 ビクトリア滝橋線
画像:1-1=、2-1=, 2-2=
ビデオ:その1:1=、 その2:1=, 2=
この前は、 エリトリア エリトリア鉄道(1-1=)です。
この次は、 ジンバブエ ジンバブエ国鉄(1-1=)です。