蒸気機関車の写真館「煙にまかれて」 ヨーロッパ ルーマニア ビシェウデスス 鉄道 

Romania    Viseu de Sus Forest Railway
ルーマニア   ビシェウ デ スス森林鉄道  1-1

2007年4月に初めて訪問しました。Viseu de Sus(ビシェウ デ ススまたはヴィシェウ デ スス)
は、ヨーロッパの田舎と言われるルーマニア、ルーマニアの田舎であるマラムレッシュ地方、マラ
ムレッシュ地方の僻地にあります。まさしく「ど田舎」です。この町は、ウクライナとの国境にあ
るカルパチア山脈の麓にあり、そこからカルパチア山中に、森林鉄道が伸びています。鉄道のゲー
ジは760mmで、本線、支線をあわせて約60kmの路線長があります。正式な鉄道名は「CFF
Viseu de Sus(ビシェウデスス森林鉄道)」ですが、地元では、「小鉄道」(隣接する国鉄線
1435mmに比して)、「森林鉄道」、「ヴァッサー鉄道」(林鉄はヴァッサー川に沿っている)
などの愛称で呼ばれているようです。
成田からフランクフルト経由でブカレストに入り、1泊。夕方、夜行列車に乗り、翌朝Viseu de
Josで下車し、そこから車で約10分で目的地のViseu de Susに到着です。日本から3日もかかり
ました。なお、その後の調査で、東京ーミュンヘンーClujと飛行機で移動し、Clujから車で約4時
間でViseu de Susに入るのが最短とわかりました。この場合、2日間です。但し、Clujからの公
共の交通機関はありません。

2006年10月頃、まだ現役のSL運材列車が走っているとの情報を鉄ちゃん仲間から聞いて、現地
の鉄道に問い合わせました。その答えは、運材列車は1年前にDL化されたが、SLをチャーターす
ればSLの運材列車を走らせることは可能とのことでした。また、鉄道沿線には道路がないので列
車で移動する必要があることもわかりました。そこで、SLをチャーターすることを決め、同好の
仲間を数人集めることにしました。これは、私が初めて企画するチャーターSLの撮影ツアーにな
りました。当然、日本からの航空券の手配、ルーマニア国内の移動、宿などの手配も全て私自身で
行いました。幸い、この森林鉄道の管理者は、バリバリの鉄ちゃんでしたので、列車の編成、運行
方法、撮影手順、撮影ポイントの選択などは私たちの意向に沿うようにしてもらえました。同行者
3人、撮影は5日間で4台のSLをはしらせました。5回に分けて画像を掲載します。その1日目の
画像です。  

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  朝早くから、準備が始まります

  


  
  燃料のマキを積み込みます。

  
出勤前のきこり達です。これから列車に乗ります。きこり達は、月曜日の朝に列車で山に入り、
金曜日になると列車で山を降り、土日を自宅で過ごします。

  
山に入る定期1番列車。通常はDL牽引です。空の貨車をつないでいます。月曜なのできこり達
も乗っています。

  
次の発車は、臨時の観光列車です。シーズンにはSL列車を走らせるとのことです。背後は
Viseu de Susの街並みです。

  

 

  
  定期2番列車は、ディーゼルカーに無蓋車を連結したきこり達の通勤列車です。

  


  
定期3番列車は、私たちがチャーターした運材列車です。本来ならDL牽引です。これにも空の
運材貨車を連結し、客車や無蓋貨車には出勤するきこり達が乗っています。

  
現役そのものの編成です。

  


  
  撮影のために、途中何度も止まりますが、きこりたちから苦情はでません。

  
  マラムレッシュ地方特有の形状をした教会をバックに進みます。

  
  列車の後部には、ブレーキマンが乗ります。

  
  車内のきこりたちです。
 

  
  天気が良いので、無蓋車にも乗っています。

  


  


  


  


  
川に沿って列車は登っていきます。この谷は、「水の谷」と呼ばれております。ヴァッサー
(Wassar)とはルーマニア語で「水」を意味します。

  


  


  


  
  給水です。

  
ここで、本線から別れ、支線に入ります。この支線は、その後の水害で廃止になっています。

  
  支線です。

  


  


  


  

  
  支線の終点に到着です。

  
  貨車を置いて、途中まで単機で戻ります。

  
  直径7〜80cmはある丸太からマキを作ってました。

  


  
支線の途中の林場では木材を重機で貨車に積み込んでいます。機関車は、山側に位置している
のでこの運材貨車を牽引して町まで下ることができません。どうするのかと思っていると・・

  
木材を積み込んだ運材貨車は、下り勾配を利用して自走で山を下ります。ブレーキマンは巧みに
ハンドブレーキを操作してスピードを制御しています。機関車はこの後から単機で追いかけてい
ます。

  
側線のある駅に到着すると、機関車を前に連結して、町の製材所まで山を下ります。

    
  木材満載の運材列車が山を下ります。

  
  撮影1日目の終了です。1-2に続く。

ルーマニア ビシェウ デ スス森林鉄道
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  ビデオ:
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   その4:1=, 2=, 3=, 4=, 5=, 6=, 7=, 8=, 9=
   その5:1=, 2=, 3=, 4=

この前は、ルーマニア モルドヴィッツァ森林鉄道(1-1=)です。
この次は、ルーマニア ルーマニア国鉄(1-1=)です。

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