蒸気機関車の写真館 「煙にまかれて」 海外蒸気   中国 北台鋼鉄 製鉄所 鉄道 1-1

China  Beitai Steel Works Railway
中国   北台鋼鉄専用鉄道   1-1

2012年3月に初めての訪問です。ドイツ主催のツアー参加で3日間の撮影です。念願の製鉄所内
のSL撮影です。これまで、中国の酒泉鋼鉄(1=)、ベトナムのタイグエン製鉄ルーサ製鉄所
(1-1=)をで撮影したことがありますが、物足りませんでした。今回、ドイツのツアーに参
加した理由の1つは製鉄所に入れる事でした。北台鋼鉄は本渓(Benxi)にあり、本渓鋼鉄とともに、
本鋼集団を形成しており、中国でも有数の鉄鋼メーカーです。4回に分けて画像を掲載します。そ
の1つ目として1日目の午前中の撮影です。

海外蒸気に戻る      表紙に戻る

   
   国鉄北台駅です。手前は製鉄所構内から出てきた列車です。奥は中国国鉄の旅客列車です。

   
北台駅折り返しの国鉄の列車です。客のほとんどが製鉄所の勤務者です。朝の勤務交代あわせて列
車が到着し、発車します。後方には、製鉄所の4本の高炉が見えます。実際に稼動していたのは奥
から3本でした。いずれも小型高炉です。大型高炉(1本)を緑のタンクの裏の位置に建設中でした。
2015年の時点では、新しい高炉が稼動し、この4本の高炉は全て解体され、用地は更地になって
います。同時に、SLも廃止されているかもしれません。   

   
   左側に製鉄所の発電所の冷却塔があります。

   
撮影のために立入り許可の出された区域は、4本の古い高炉付近と高炉スラグ処理場付近のみでし
た。その範囲であれば、自由に行動、撮影ができました。但し、常昼勤務者の退勤時刻19時に退
出させられました。
   

   
溶融銑鉄を取り鍋に受けています。温度は1500℃位か。SLは溶融銑鉄を高炉から製鋼工場までの
運搬と、溶融高炉スラグを高炉スラグ処理場までの運搬に従事していました。これ以外の場所でSL
が使用されているかどうかは未確認です。高炉へのコークス運搬はDLが行っていました。

   
高炉をはさんで反対側では、溶融高炉スラグを取り鍋に受けています。こちらも1500℃位か。4
本の高炉は一直線に並び、片側に溶融銑鉄運搬用線路、高炉を挟んで反対側に溶融高炉スラグ運搬
用線路が敷設されています。

   
向かって左側が溶融銑鉄運搬線路、右側が溶融高炉スラグ運搬線路です。中央の構造物の後ろに4
本の高炉が建っています。

   
   Bガス、Cガスなど各種の太い配管がめぐらされています。

   
溶融高炉スラグ処理場です。下記の作業手順で、溶融高炉スラグが処理されていました。
作業手順:
 1.高炉から溶融高炉スラグを列車で運ぶ
 2.表面が冷却固化して膜が張っている場合、鋼球を落として表面膜を壊します。高炉で取り鍋に
  受けて、ある程度の量にまとめてからここに来るので、初期に受けたものは冷えて表面や取り
  鍋接触部は固化していることが多いのです。
 3.写真の後方で、取り鍋を傾けて、溶融している部分だけを水をはったプールに落として水砕ス
  ラグを作っています。
 4.画像でSLが止まっているあたりで、プールに水に落としきれなかった溶融スラグと固化したス
  ラグを捨てています。
 5.空になった取り鍋に離型剤を吹き付ける。
 6.高炉に戻る。        

   
   上記の「3」に相当します。

   
   同様です。水砕したスラグはセメントなどの原料になります。

   

   
   この作業は、上記の「4」に相当します。以降、同様です。こちらのは廃棄物でしょう。

   
   鍋に接触している部分は、既に固化しているときもあります。

   


   


   


   


   


   
   上記「4」の作業を終えたところです。

   


   
   バック運転で、高炉に戻ります。

   


   
   溶融高炉スラグを受けている

   
   同上

   


   
   高炉をバックに

   
   溶融高炉スラグ運搬列車が高炉を出発

   
   こちらでは、溶融銑鉄を受けている。

   
同上。溶融銑鉄がかなり飛び散るので、側を歩く時は注意が必要です。自己責任の撮影です。

   
   同上

   
   3本の高炉から各々溶融銑鉄を受けているのが分かります。

   
   また、スラグ処理場です。作業の「4」に相当します。

   


   


   
   以上、作業の「4」相当です。

   
 本渓鋼鉄の専用線で、一般公道の地域を通過中です。これは旧東ドイツの機関車のようです。
   

   
   川にはまだ氷が残っています。もう数日で4月なのですが。

   


   
   石灰石運搬列車です。 これで1日目の午前の部が終了です。1-2に続く。 

 北台鋼鉄専用鉄道
  画像:1-1=, 1-2= 1-,3=, 1-4=
  ビデオ:1=, 2=, 3=, 4=, 5=, 6=, 7=, 8=, 9=,10=,
      11=,12=,13=,14=,15=,16=,17=

   前は、阜新炭鉱鉄道(1-1=)です。
   次は、平庄炭鉱鉄道(1-1=)です。 

海外蒸気に戻る     表紙に戻る